宇都宮孟綱日記

秋田県公文書館では旧県立秋田図書館以来、秋田藩の藩政資料の翻刻・刊行事業を行っており、これまで『国典類抄』『御亀鑑』『渋江和光日記』を刊行してきました。 これに続くのが幕末秋田藩の家老である『宇都宮孟綱日記』です。

 宇都宮孟綱は天保12年(1841)から慶応4年(1868)にかけて家老や家老加談を勤め、藩政の最高責任者として江戸時代の最終段階の秋田藩を取り仕切った人物です。

平成25年3月に刊行した『宇都宮孟綱日記』第8巻では、元治2年(1865)正月から慶応4年(1868)12月までの日記を収めています。
 第8巻では、慶応2年1月24日、66歳の孟綱は高齢多病で重職に堪えず家老職を退き、家老加談を仰せ付かります。
 その後、政局は風雲急を告げ、慶応2年7月23日に江戸から長州征伐の戦況が伝わり、9月6日には14代将軍徳川家茂薨去と慶喜相続の報せが届きます。翌3年1月14日に孝明天皇崩御の報せが、11月6日には幕府から大政奉還の廻状が届きます。
 慶応4年1月に始まった戊辰戦争は戦場を東北地方に拡げ3月24日には新政府軍と庄内藩の戦闘が始まり、佐竹義堯にも奥羽鎮撫使副総督から出兵要請の御用状が届きます。
 同年8月5日、68歳を越えた孟綱は激職に堪えず家老加談職を退きます。その後、秋田藩領内に「賊軍」が侵攻し、9月には孟綱の元にも河辺郡椿川村の戦況が伝わってきます。戦争が終わった後、秋田藩では10月28日に「明治」に改元と一世一元が仰せ渡されます。そして12月28日、孟綱は改元を祝す俳句を詠み、翌29日に28年間書き続けた日記の筆を擱いています。
 第8巻には、幕末維新期における秋田藩政の動向を知る上で重要な記録が多数収録されていますので、どうぞご覧ください。
 付録に、第1巻と第8巻の全文のデータが入ったCD-ROMがあります。検索等にお使い下さい。

  • 発行日平成25年3月刊行
  • 仕様A5判・830頁・上製本(布クロス)付録CD-ROMつき
  • 価格5,000円(税込・送料別途)
  • 編集秋田県公文書館
  • 発行秋田県
  • 販売秋田活版印刷株式会社

平成24年3月に刊行した『宇都宮孟綱日記』第7巻では、万延2年(1861)正月から元治元年(1864)12月までの日記を収めています。
 第7巻で、孟綱は万延2年2月10日に61歳の誕生日を迎えますが、還暦を過ぎても家老として多忙な日々が続きます。
 翌文久2年1月に坂下門外の変が起き慌ただしい中、孟綱は4月に参勤交代のお供で江戸に登ります。12月に徳川家茂が将軍として230年ぶりに上洛した際、藩主義堯も供奉を許され、孟綱は御上洛御用係として用向き万端を滞りなく勤めます。
 文久3年7月に朝廷から藩主義堯の上京が促され、9月6日には天誅組の変に関する探索報告が京都から届き、秋田藩では御警衛士20人の上京を決めます。
 翌元治元年5月2日、二条城で藩主義堯に対して国事尽力により少将御推任が仰せ渡されます。7月29日には京都から禁門の変の報せが届き、孟綱は情報収集と対応に追われます。
 一方、宇都宮家では8月に孟綱の嫡孫の縁組が進む慶事がありました。11月4日、藩の軍制を砲術中心の西洋流に改革し、20日に孟綱は西洋流砲術取立の御用係を命じられます。
 幕末の風雲がいよいよ急を告げる中、孟綱はどのように藩政を担っていくのか、どうぞご覧ください。
 付録に、第7巻全文が入ったCD-ROMがあります。検索等にお使い下さい。

  • 発行日平成24年3月刊行
  • 仕様A5判・864頁・上製本(布クロス)付録CD-ROMつき
  • 価格5,000円(税込・送料別途)
  • 編集秋田県公文書館
  • 発行秋田県
  • 販売秋田活版印刷株式会社

平成23年3月に刊行した『宇都宮孟綱日記』第6巻では、安政5年(1858)5月から万延元年(1860)12月までの日記を収めています。
 第6巻は安政5年8月8日に13代将軍家定薨去の記載があり、12月1日には14代家茂が将軍宣下を受けます。この前後には日米修好通商条約などの調印、7月には安政の大獄がはじまって、処罰された大名についての記載が見受けられます。
 孟綱は翌5月に、藩主の入部とともに帰国します。
 帰国した彼を待っていたのは、ロシア船が男鹿門前村沖に上陸、蝦夷地巡察の候補者に挙がる、または様々な藩内外の問題を裁いていくなど、帰国後も落ち着かない日々が続きます。
 そんな中、宇都宮家には喜ばしい出来事が続きます。安政6年2月16日には嫡孫秀鶴が元服し、清六保綱と名を改め、続いて閏3月3日には、嫡子四郎通綱が御相手番に就任します。
 しかし、時代のうねりは容赦なく襲いかかります。嫡子四郎が御相手番に就任したちょうど一月前の3月3日には、桜田門外の変が起き、大老井伊直弼が暗殺されます。孟綱は二週間後の17日に、秋田でその事件を知ることになります。
 この時代のうねりに孟綱は、どのように藩政を担っていくのか、どうぞご覧下さい。
 付録に、第6巻全文が入ったCD-ROMがあります。検索等にお使い下さい。

  • 発行日平成23年3月刊行
  • 仕様A5判・778頁・上製本(布クロス)付録CD-ROMつき
  • 価格5,000円(税込・送料別途)
  • 編集秋田県公文書館
  • 発行秋田県
  • 販売秋田活版印刷株式会社

平成22年3月に刊行した『宇都宮孟綱日記』第5巻では、安政2年(1855)8月から安政5年(1858)4月までの約2年半の日記を収めています。
 日記は江戸藩邸詰の家老を勤めるべく、国元を出発するところから始まります。
 江戸に到着して間もなく、宇都宮孟綱は安政の大地震に遭遇します。
 安政3年3月、秋田藩は幕府の命令により蝦夷地の警備を開始しますが、この時宇都宮孟綱は江戸で幕閣や国元との連絡にあたりました。
 翌安政4年5月21日、藩主一門の佐竹中務が宇都宮を含めた家老全員の失脚を画策する事件を起こします。宇都宮孟綱は辞職願を書くまでに至りますが、逆に佐竹中務を隠居に追い込む逆転に成功します。
 喜びもつかの間、7月1日に藩主佐竹義睦が死亡します。盛大な葬儀の最中、佐竹中務は実家の相馬家を通じて復活工作を開始。更に藩主は中務の従兄弟である佐竹義堯が就任します。
 しかし藩主となった佐竹義堯は、佐竹中務を横手の戸村十太夫へお預けとし、筆頭家老の石塚孫太夫も辞任させました。
 こうして宇都宮孟綱は筆頭家老となり、幕末秋田藩の政治に辣腕を振るっていくのです。
 どうぞお楽しみください。

  • 発行日平成22年3月刊行
  • 仕様A5判・785頁・上製本(布クロス)付録CD-ROMつき
  • 価格5,000円(税込・送料別途)
  • 編集秋田県公文書館
  • 発行秋田県
  • 販売秋田活版印刷株式会社

第4巻の見どころは、嘉永6年6月3日に江戸湾浦賀へ入港したアメリカ東インド艦隊司令のペリーが来航した記事です。宇都宮孟綱がペリー来航を初めて知るのは嘉永6年6月23日に江戸から来た飛脚便であり、8月4日からは久保田城内でアメリカ大統領の国書の写しが回覧されています。
 激動する幕末社会に秋田藩の家老は何を見たのか?どうぞお楽しみください。
 付録として、嘉永2年(1849)に秋田藩が作製した「御城下絵図」と第4巻全文のPDFデータが入ったCD-ROM が付いています。

  • 発行日平成21年3月刊行
  • 仕様A5判・792頁・上製本(布クロス)付録CD-ROM・絵図つき
  • 価格5,000円(税込・送料別途)
  • 編集秋田県公文書館
  • 発行秋田県
  • 販売秋田活版印刷株式会社

平成20年3月に刊行した『宇都宮孟綱日記』第3巻では、嘉永2年(1849)1月から嘉永5年12月までの3年間の日記を収めています。
 嘉永2年5月から10月にかけて、秋田藩では藩主代替わりに伴う幕府の目付を迎えています。5ヶ月に及ぶ目付の滞在期間中、秋田藩はどのような対応をしたのか?
 このことをかわきりに、第3巻も内容は盛りだくさんです。
 付録として、嘉永2年から3年にかけて秋田藩が作製した「海岸絵図」と第3巻全文のPDFデータが入ったCD-ROM が付いています。

  • 発行日平成20年3月刊行
  • 仕様A5判・760頁・上製本(布クロス)付録CD-ROM・絵図つき
  • 価格5,000円(税込・送料別途)
  • 編集秋田県公文書館
  • 発行秋田県
  • 販売秋田活版印刷株式会社

『宇都宮孟綱日記』第2巻は、弘化2年(1845)5月の藩主佐竹義厚の参勤交代に従って江戸から秋田へ戻る道中記から、嘉永元年(1848)12月までの3年間の日記を収めました。弘化3年(1846)9月に江戸で死去した藩主佐竹義厚の葬儀をどのように秋田で執り行ったのか。また、嘉永元年(1848)5月に秋田沖に初めて外国船が現れたことで、どのような海防の議論が城中で交わされたのかなど、興味深い内容が盛りだくさんです。
 付録として「城内御座敷廻絵図」と第2巻全文のPDFデータが入ったCD-ROMが付いています。

  • 仕様A5判・746頁・上製本(布クロス)付録CD-ROM・絵図つき
  • 価格5,000円(税込・送料別途)
  • 編集秋田県公文書館
  • 発行秋田県
  • 販売秋田活版印刷株式会社

平成18年3月刊行の『宇都宮孟綱日記』第1巻では、41歳で家老に就任した天保12年(1841)6月から弘化2年(1845)5月までの約4年間の事績が書かれています。比較的平穏な時期に若くして家老になった宇都宮孟綱が、後年藩内の諸勢力を調整し一つの方向に推進した重厚な政治家に成長する、いわば助走の時期の日記です。普段の家老の職務はどのようなものなのか?江戸詰の家老に任命され、初めて暮らした江戸でいかなる日々を送ったのか?など興味深い内容です。

  • 仕様A5判・763頁・上製本(布クロス)
  • 価格5,000円(税込・送料別途)
  • 編集秋田県公文書館
  • 発行秋田県
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※第1巻は売り切れました。
※第8巻の付録CD-ROMには第1巻の全文PDFが併録されています。

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