秋田県公文書館所蔵絵図図録

おかげさまをもちまして、完売いたしました。

●本書「はじめに」より

秋田県公文書館は2,666点の絵図を所蔵しています。絵図は幕府や藩の施策はもちろん、町村の成立や盛衰、道路や建物などの施設・設備の変遷、耕地や山野の変容、そこに住む人々の生活のあり方などさまざまな歴史情報を伝える魅力的な資料であり、全国の研究者はもとより、ふだん所蔵資料に触れる機会の少ない一般県民の方々にも広く利用していただいています。

このたび開館20年を迎えて、当館が所蔵する絵図の中から158点を掲載した図録を刊行いたしました。本書はこれまでの当館における所蔵絵図調査・研究の集大成であるとともに、秋田県立秋田図書館から引き継がれている翻刻刊行事業の一環として刊行するものです。

本書は八つのテーマ別に構成しました。「国絵図」「元禄絵図」「享保絵図」「給人町絵図」は、江戸幕府が作成を命じた正保・元禄・天保国絵図に関わる絵図が中心です。国絵図提出に力を尽くす秋田藩の絵図作成の歴史を読みとることができます。また、「裁許絵図」では各地でくり広げられた境争論の状況とその裁断の内容が、「城下絵図」では久保田城下町の建設・変遷や横手・大館両城下町の様子がわかります。さらに、秋田県指定有形文化財である「日本六十余州国々切絵図」は初めて六九点すべてを紹介すると同時に、切絵図と関わりがあると考えられている「東国絵図」九点を同国切絵図と併置して掲載しました。他に利用者に人気があるものの大型のため閲覧が困難な絵図や、特徴ある県内外の絵図を「各地の絵図」で掲載しました。

 本書で絵図の持つ魅力や、描かれている地域の当時の姿を感じていただければ幸いです。

  • 発行日平成26年3月刊行 200部限定
  • 仕様A4判・全184ページ(絵図ページはフルカラー)・並製本
  • 価格2,200円(税込・送料別途)
  • 編集秋田県公文書館
  • 発行秋田県
  • 販売秋田活版印刷株式会社